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洗濯物干し

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太陽光発電

 
 


 家を設計する際、かみさんと議論になったのがベランダの大きさです。我が家は家族が多く、毎日の洗濯物の量が半端ではありません。私はあまりベランダを重要視していなかったのですが、洗濯物を十分に干せるスペースを確保することは、主婦にとって重要な問題のようです。また、脱衣→洗濯機→物干し→箪笥→着衣と、毎日の衣服の宅内 サイクルも重要で、極力最短距離で回すことを要望されました。一番理想的なのは、1階に風呂があり、洗濯機が置いてあって庭に物干し、さらに寝室と箪笥が1階にあるという平屋建てになるのですが、限られた土地の中で家を建てなければなりませんので、そうはいきません。

〓ベランダ計画〓

ベランダまず、旧宅(マンション)の状況から分析 しました。旧宅でのベランダの広さは、奥行き1.5m、幅6.3m(3.5間)で、標準の物干し金物がベランダ幅の半分に設置されていました。そこに3.6m(2間)の物干し竿を2本掛け、さらに残りの部分にベランダの柵に固定する物干し台を取り付け、1.8m(1間)の物干し竿を1本掛けていました。2本の物干し竿は、幅が狭いため、ピンチハンガーを平行に吊るすことはできず、実質1本分の役目しか果たしません。そこにピンチハンガー8個分の洗濯物を干していました。少々窮屈でしたが、1日の洗濯物の量はだいたいピンチハンガー8個分ということになるので、新居では最低限ピンチハンガー8個分以上のスペースが必要となります。

ピンチハンガー8個分ということは、最低でも幅が3.6m(2間)は必要で、子供の成長とともに洗濯物が増えることを考えると、その倍は欲しいところです。しかし、南面は太陽光発電のパネルを乗せるための屋根が必要で、むやみと屋根を削ってベランダにすることはできません。太陽光発電の容量と綱引きをした結果、立地の良い南面に奥行き1.3m、幅4.5m(2.5間)分のベランダを提供することにし、東面にも奥行き0.9m、幅3.6m(2間)のサブ物干しを作ってL字型のベランダにすることにしました。これで物干し容量は約2倍に増えましたので、現状の洗濯物でも2日分を一気に干すことが可能になりました。さらに3階のルーフバルコニーに物干し台を駄目押しで設置したのですが、衣服の宅内サイクル上3階は最も手間がかかってしまうので、一度も使われないまま雨ざらしになっています。

物干し

〓雨対策〓

マンションでは、上階が同じくベランダのため、多少の雨では洗濯物が濡れることはありませんでした。その便利さを手放したくなかったので、南面のバルコニーにはポリカーボネートの屋根を取り付けました。これで多少の雨では洗濯物を取り込む必要はなくなったのですが、梅雨時や大雨の時にはやはり室内干しが必要になります。今までは鴨居にピンチハンガーを引っ掛けていたのですが、通るたびにピンチハンガーが落っこちてしまい、また見た目にも美しくありません。よく室内干し用の紐や棒を天井から吊るしている家を見ますが、紐や棒では吊るしきれる量ではないため、竿が必要です。物干し金物を室内側にも取り付け、雨の日には物干し竿を室内側に移せばよいとも思ったのですが、物干し竿を行ったり来たりさせるのは、意外と大変です。大量に干せてスマートなものはないか探したところ、ちょうど良いものがありました。お値段的 に少々高かったのですが、希望通りの商品だったため、早速ネットで購入し取り付けを行いました。

ホシ姫サマ

購入した商品は「ホシ姫サマ」という室内干しユニットで、窓の上に取り付けます。紐を引くと物干し竿がケースから出てきて、また紐を引けば物干し竿がケースの中に収納されるという「可動式収納物干し竿」といった感じのものです。収納時にはケースに完全に収まるため、見た目にもスッキリしていて取り付け作業も簡単でした。これで梅雨時のような長雨の季節でもスマートに洗濯物を干すことができます。

ホシ姫サマ     ホシ姫サマ

取り付け簡単! 室内物干しユニット

間口1116mmのコンパクトサイズ。ちょっとしたスペースをフル活用して部屋干しができます。ホシ姫サマなら干した後、竿を天井まで上げると空間ひろびろ。
干す時は、使いやすい位置まで竿が下がるし、干し終わった後、竿を天井近くまで上げられるので部屋がスッキリ。

 

〓洗濯の省エネ〓

洗濯の省エネでまず思い浮かぶのは、水の節約です。風呂の残り湯を洗濯に使うことは一般的になってきましたが、ここでは洗濯物の乾燥について考えてみたいと思います。

私が子供の頃は乾燥機なるものはまだ一般家庭には普及しておらず、銭湯にコインランドリーが併設され、緊急に乾燥を要するものがあるときだけコインランドリーに行ったものです。最初はドラムの中でグルグル回る洗濯物が面白くて、時間が経つのを忘れて見入っていました。それがいつしか乾燥機が一般家庭に普及し、今や洗濯機と一体型の洗濯乾燥機が当たり前の世の中になってしまいました。

洗濯機「洗濯から乾燥までボタン1つ」というのは確かに便利ではあります。しかし、お日様の下で干せば、紫外線殺菌もされ、より衛生的であるような気がします。花粉の季節には花粉が着いていやだという人もいると思いますが、何より電気代がかかりません。それに我が家のように1回では回しきれない量の洗濯物がある場合は、流れ作業で洗濯を行った方が効率的です。なので、我が家では基本的に乾燥機を使いません。乾燥機を使わず、極力お日様で乾かすことを実現するためにも、十分に洗濯物を干せるベランダや室内干しのスペースが必要 なのです。乾燥機を使わないということは電気を使わないということで、そのために必要なベランダは「省エネ設備」ということになります。

しかし、冬場の雨や梅雨時の長雨時には、自然乾燥だけで対応することができません。そのため、洗濯機は送風乾燥機能が付いたものを購入しました。送風乾燥は、温風乾燥と違い、洗濯物を完全に乾かすことはできませんが、その分消費電力が少なくてすみます。雨の日で乾きが悪いとき、たまに送風乾燥を使って生乾きにしてから干すようにしています。温風と送風の消費電力の差は雲泥の差なので、送風乾燥を上手に使うと、かなり省エネになります。

 

〓浴室暖房、浴室乾燥は必要か?〓

家を新築して「失敗だったなー」と思った点の一つが浴室乾燥機です。浴室換気扇を検討したとき、1Fの24時間換気も含めて1台で行ってしまおうと思い、3室(浴室、トイレ、洗面所)同時排気のオールインワンの機種を選びました。それには浴室暖房と、浴室乾燥の機能が付いているのですが、これらは余計な機能でした。

浴室乾燥機まず、浴室暖房ですが、浴室も断熱ラインの内側なので、冬場でも温度差がほとんどなく、まったく利用していません。実家で浴室の寒さを体感していたので、使う場面もあるのではないかと思っていたのですが、無用の長物でした。

次に浴室乾燥ですが、送風乾燥では間に合わない時があります。冬場に長雨が降ると、洗濯物がまったく乾かず、浴室乾燥を使いたくなることもあるのですが、ちょっと待ったです。浴室乾燥の消費電力は約1kwもあり、結構バカにならない電気を使うのです。その割りに乾燥はいまいちで、数時間運転をしなければ洗濯物が乾かないのです。ヒートポンプを使っているわけではないのでエネルギー効率も悪く、省エネマニアの私にとっては心情的にも使いたくありません。浴室乾燥を使うくらいなら、エアコンをつけた方がよっぽどマシなので、どうしても洗濯物が乾かないときにはハンガーラックをエアコンの前に持ってきて、そこに洗濯物を干します。冬場は暖もとれて、洗濯物が乾いて、しかも加湿もしてくれるので、1石3鳥です。

また、浴室乾燥の売り文句として、浴室のカビ対策を耳にします。確かに窓のない浴室では、換気扇だけでは十分な乾燥ができないかもしれません。しかし、十分に開口のある窓がある場合は、窓を開ければたちまち湿気はなくなり、カビも生えてきません。

ということで、我が家においては浴室暖房と浴室乾燥は無駄な機能となってしまいました。洗濯物はベランダに干して省エネしましょう。

【洗濯物干し】 2008年6月



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