気密性 |
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〓気密性の基本 C値〓まず、気密性を表す数値についてですが、C値(相当隙間面積)というものを用います。これは、隙間の面積(cu)を床面積(u)で割ったもので、床1uあたり、何cuの隙間があるかというものです。ここでちょっと疑問なのですが、C値の説明で1uに何cuの隙間があるかということで、1uの正方形の中に隙間の小さな正方形を描いている図があります。壁面に対する隙間のような表現がされていたりしますが、実際は床面積に対する隙間です。 この方法だと、天井の高さ(壁面の広さ)や家の形、小屋裏部屋の有無などで結果が異なってしまいます。厳密に隙間面積を数値化するとしたら、建物の総内壁(床、壁、天井)で割ったほうが合理的だと思います。 しかし、それをいちいち計算するのは大変なので、床面積だけで割っているのでしょう。 それはさておき、一般の住宅がどれくらいのC値かということですが、これもなかなか参考になるデータがありません。在来工法と2×4工法では、2×4工法の方が有利ということですが、気密対策を何も行わない在来工法だと10cu/u位というのが相場のようです。 〓気密測定〓本題の実測ですが、当日は業者の方が1人でやってきて、機械の設置を始めました。和室の窓の前に筒型扇風機を置き、周囲をビニールで目張りします。また、シャッターの付いていない換気扇にもガムテープで目張りをしていきます。次に図面から床面積のデータを機械に入力し、後はスイッチを押すだけです。筒型扇風機が回りだし、建物内の空気を排出していきます。建物の内外の気圧差から難しい式でC値を求めるのですが、計測は10分程であっけなく終了です。
その場で直ぐに結果が出ました。我が家のC値は1.6cu/uでした。ん〜〜〜。良いのか?悪いのか? 正直自分でがんばって施工したので、もう少し良い結果を望んでいました。ハウスメーカーで、「C値1cu/u以下を保証」なんてところもあるので、1cu/uを意識しており、ちょっと残念です。それでも次世代省エネ基準では我が家の地域で5cu/u以下、東北地方北部、北海道などで2cu/u以下なので、それは楽々クリアーしています。良い数値が出るに越したことはないのですが、お金をかけずに自分でやったのだから、良しとするしかありません。
数値は数値として、実際の気密性(断熱性)ですが、実家(30年前の在来工法)に比べれば全然違います。実家では、冬場はガスファンヒーターを付けっぱなしで、スイッチを切ろうものならたちまち底冷えがします。朝も家の中で吐く息が白くなるほど冷え切ります。しかし、我が家では、朝と夜にエアコンを1時間程運転するだけで、暖かさがキープされ、快適さは以前のマンションとあまり変わりません。
気密と断熱の良し悪しは、光熱費として直接跳ね返ってきます。太陽光でいくら発電しても、暖房費が嵩んでしまっては元も子もありません。気密性の本当の意味での結果はC値ではなく、光熱費に現れるのでしょう。 ※毎月の電気料金、水道料金は水道光熱費月報で公表しています。 2007年2月
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